クラタペッパーについて

Farm to Table 畑から食卓へ

クラタペッパーは、6ヘクタールほどの契約農家の畑で胡椒を栽培しています。

その農園は、カンボジア在来種が内戦後に唯一生き残ったコッコン州のスラエアンバルにあります。
カンボジアの胡椒生産は、700年以上の歴史があり、その長年の歴史の中で自然と共に育てていく伝統的な農法が培われてきました。
長く続いた内戦で壊滅的になった胡椒畑でしたが、現在、クラタペッパーはその畑を復興させ、伝統的な自然農法を引き継ぎ、
農薬を使用せずに胡椒の栽培をしています。

クラタペッパーが大切にしている3つのこと

1. 胡椒の品質

胡椒は果実です。その土壌や水、気候の違いで、胡椒の風味は大きく変わります。
胡椒は熱帯雨林気候で育ちます。カンボジアは熱帯モンスーン気候に属し、雨季と乾季に分かれます。

コッコン州にあるクラタペッパーの農園は、昼夜の気温差とその気候の特徴、水はけの良い土壌は、質の良い胡椒作りに適した場所です。

胡椒は、つる性の植物です。添え木を使って成長し、収穫ができるまで5〜6年かかります。
胡椒の白い小さな花が咲く頃に、花をなめて結実を妨げるシュモクバエが発生しますが
ハエが残した花こそが大きな実となります。

花が咲いてから実が熟すまで8ヶ月。
ストレスをかけないよう、手を加えすぎずできるだけ自然のままに育てていきます。
そして、他の国の産地よりも2ヶ月ほど長くかかります。

クラタペッパーの胡椒の特徴はフルーティーな香りと旨味、ふくよかで大粒なこと。
栽培方法や収穫後の扱いによっても、胡椒の香りや味わいが変わってきます。
カンボジアの伝統的な自然農法で、奥行きのある旨味、辛味、香りを生み出します。

クラタペッパーの胡椒は“その年度”に採れた胡椒だけを販売します

胡椒の果実の収穫時期は3月頃。
手摘みされた胡椒の果実は、天日干しをすることで、スパイスとしての胡椒に変化します。
太陽の光を浴びて旨味成分が凝縮され、美味しい胡椒になります。

その後、ひと粒ひと粒丁寧に手で選別され、果肉のしっかり詰まった大粒な実だけが、
品質保持のため酸素を抜いた状態でパッキングされます。

さらに、「完熟胡椒®︎」はパッケージにヴィンテージを表示しています。
その年その年の胡椒の香りや旨味の変化をお楽しみください。

クラタペッパーは、粒(ホール)で販売することにこだわります。

胡椒は、種に辛味、果肉に旨味、皮に香りの成分が多く含まれます。
ペッパーミルで挽くことにより、この3つの要素が混ざり合い、美味しい胡椒の風味となります。
特に胡椒の皮の香りの成分は揮発性が高く、挽きたての瞬間が最も香り高くなります。

キッチンで、テーブルで、その胡椒のもつ魅力の最高の瞬間をお客様にお届けしたいという思いで、
粒で販売しております。

2. つくり手への思い

普段、私たちが口にするものが「何処で、誰が、どのように」作っているのか。
その想いを馳せることで、産地、人々、そして食べるということへの思いも深くなり、食卓が豊かになると考えます。

クラタペッパーの胡椒をつくる農園では、農薬は使用しません。
その地にあるもの(緑肥や牛糞)を使い、畑作りをしています。
昔から伝わる自然農法で、その土壌の特性を最大限に活かし、自然林を利用しながら胡椒の木を育てています。
毎年3月ごろ迎える収穫は、手摘みで傷をつけないように丁寧に行います。

収穫後は、じっくり天日干しをして、旨味や香りを凝縮していきます。
その後一粒ずつ検品を重ね、パッキングしていきます。
沢山の人々の手を経て、クラタペッパー基準をクリアした胡椒が出来上がります。

クラタペッパーは、胡椒産業がカンボジアの国づくりの一つの礎となるべく、つくり手へ適性な金額を支払うことで、フェアトレードの精神を貫いています。

胡椒の価格は世界相場によって毎年変動します。
しかし、株式会社クラタペッパーは現地への支払いが変動することはありません。
農家の人々も生活が安定することで、安心して胡椒作りに励むことができ、クラタペッパーの厳しい基準を守り、質の良い胡椒を作ることにも繋がります。

3. 持続可能、そして未来へ

今、そして未来への思い。
私たちは、クラタペッパーの胡椒を作ることで、産地のブランド価値が上がることを願います。
さらに、胡椒がカンボジアで持続可能な産業になることをめざし次世代を指導しています。
そして、クラタペッパーの胡椒がカンボジアと日本の架け橋となるように。
株式会社クラタペッパーは、胡椒に関わるすべての人々の思いを日本の消費者に伝え、食卓をより豊かにし、胡椒を通して世界の人々を笑顔にしていきたいと思っています。